A.偽物ペア…の続きのお話
1.m本くんの、にわか女性講座…!
思えば小学生時代の、岡林先生からしてがそう。
わたしという人間は、どうも時々、あまりのダメさにひとを絶句させることがあるらしいのです。
しかも、そのダメさ加減が、また、なんだかかなり変わっているようにひとの目には映るらしくて…
なにがしかの疑問があるひと達に生じる訳なんでしょうか…
かえって時々、なんだか、暇と余裕のある、タイクツしかかっていた他のひとの「アツ〜い教育熱」を…呼びさましてしまうらしいです。
偽者ペアを組んでくれたm本くんには、
実は、もうなんだかあれこれ、一々。
とにかく信じられん〜、信じられん〜を連発されてました。
幼稚園時代から、エスコートする「彼女」が切れたことがなかったらしい彼。
幼稚園はカソリック、附属小に附属中とくれば、彼のまわりに居た女の子たちは、かなりハイソであったのだろうと思います。
こちとら、お母さんに内緒で
草野球とやらをやって、バット振り回してみたいのけど、お母さんの目がうるさい。
ショートヘアにGパンはいて
ピアノの新しい楽譜を買いに行かされた、岩清水八幡宮の門前通りで、グローブ持って歩いてる子にくっついてって、
男の子に間違われたまま、人数あわせに試合に参加させてもらってくるような…
わたしみたいな女の子が世に居るなんて知りもしません。
(…しかし、いろいろ話を聞かされながら、経済的な規模、その他。かなりちがう世界に住んどるな、こりゃ。と思うことしばしば。
お話面白くて、
ご両親や弟さんのお顔みてみたい、と思うことも、しばしば。
特に、お父さんてひとに会って…会社って、いちからどうやったら作れるのですか…?って…なんだかとっても聞きたかったんだけど、
そして、そんなひとが夢中になったお姫様のお母さんというひとをも…ちょ〜っとどこかから、ひと目でいいから見てみたかったのだけど…。
ほら、本気で好きににはなりません。後でちゃあんとお返ししますって夢で約束しちゃったからさ。
そういう、うっかり変に接近しちゃうようなことは…努力してしないよう、考えないようにしていた…らしいです。
そして、男の子って、やっぱりオモシロいな、自由でいいなぁ、うらやましいなぁって…思ってたらしいです。
m本くんは、わたしの無知と思い違いの数々に嘆きつつ、まったくよく叫んでました。
いわく
『おい。映画その他、かかるお金は男が払うもんじゃろが。
割り勘〜?!
アホ、男に恥かかす気か、お前は〜?!。』
いわく
『お、お前〜。その歩き方。もしかして…
制服以外で、家でスカート履いたこと…ないんと違うんか?
お前。いかん、いかんぞ〇〇〜、あれはだな、各種の服の服地とデザインとたけの長さとかで
さばき方も身のこなしも、違うはず…、
スカートだろ、スカート。
オンナは服をだな
もう、着て着たおして、なれるほか無いものなんやぞ〜。
とにかくだ、スカートをはけ、スカートを〜。〇〇〜。話はもう、それからじゃ。』
いわく
『アホか。
オンナがひとりでこんな暗い夜道を。仏生山から一宮まで歩くゆうんか、な、な
お前は自分がオンナやということを…
なんで、そうも、サッパリわかっとらんのや〜!信じられん、ホンマに信じられ〜ん!。』
2.
…でもって、
なんということだろう。
一切の勉学をしないと決めたわたしに
そうとも知らない彼は
いいってゆうのに、化学と数学の基礎をなんとかして、わたしに教え直してくれようと…したりしてまで…してくれていた。
それは、なんというか…m本くんの敬愛してたS藤さんの電車の中のにわか家庭教師の…真似みたいなものだったかもしれない。
しかしその、一宮の辻堂池の端っこでの、問題集広げての、あ〜だこ〜だの大熱弁を…。
うちのお母さんとお姉ちゃんに見られてしまい…。
以来、我が家では『あのヘ〜ンなペッタンコの不良カバン持って、あんたに数学教えよったキツネ目の男の子』と覚えられてしまった、m本くんなのであった…。