放課後の木造校舎のすみっこで… 中編

(続き)
『ね、ね。それで。例のことだけど、何かわかった〜?』

私:「彼って私達と同じ1963年生まれなんかじゃなくて、ダブってるんじゃないの〜?」ってうわさについては、根も葉もないことみたい。生徒会にM下さんと同じ小・中学出身のひとがいたから、まず間違いはないんじゃないかなぁ?

『じゃあ、じつは自宅でお友達とタバコすぱすば麻雀してるっていうのは〜?』

私:わたしね、結構、近くで作業すること多いんだけど…そんなタバコの匂いなんてしたこと、一回もないんだけどなぁ〜。

『だいたい、陸上で走ってる人でしょ?タバコは吸わないよ〜、自分の身体や記録が大事だもん…』
『そ〜んなはずないって。あれはやってる顔だって!』
『いや、高々生だって男子だもん、たばこの一回や二回のいたずらや試し飲みくらいなら、お酒もそうだけど、お家でやってみたことのあるひとなんて、実は多いんじゃない?』

『だから麻雀やりながらタバコすぱすぱ〜。いつも吸ってるんじゃないかっていってるの!』
『ちょーっとイイよね〜、そういうの』
『そこ、妄想しない。うっとりしないでよ〜。』

『で…、特定の彼女は〜?』
私:べつに…毎日、生徒会室まで来て、一緒に帰る女の子ってのは見かけない。だからまだ特定のひとはいないと思うけど…。

『けど?』

私:M下さんを意識してるひとって、気を付けて観察してたら結構多くて…。な〜んていうか、うーん。あ〜いうのって、もうびっくりって感じ。