どこ風ブログと連結?→わたしを…てくれたひと…?+?…Sさんとm本くんの差し替え検討中の部分あり。

【注意】《::》表示
↓↓↓
原稿の差し替え検討中の
部分から、ダブりつつ掲載。

…?…??…?…??…

「家庭科はかがく!
おうちはちいさな実験室!」

なんて。なんて明るい素敵な言葉だろう!。

だからね、S…先生〜!。
わたしは

それなら、そんな気持ちでなら
喜んで
お料理にもお掃除にも
向かうことが出来ると思った…。

家事、ほんとに大失敗ばっかりだったんだけどね、めげずにやりつづけてみています。

《:

言葉ひとつで
こんなに物事の、
見方、とらえかたが変わる…。

不思議なことやね。:》


《:
話はかわって…だいぶ時間が流れてからの…
お話。:》


『…そんでさぁ、そのうちの遠い親戚のおっさんがな、なんてゆうたらええんかな…、まあ、いわゆる酒で身を持ち崩してしもうたっちゅうやつなんやろうなぁ。身体も気持ちも頭も、なんかヤバいことになっていってしまいそうになってたんや…。

親戚じゅう誰れもが迷惑がって、いつそもうどっか知らんとこへでもいってしもてくれたらええのにとか……なんかそんなことまで言い出してさ…。

そしたらな、俺のおとんがひとりでな、

そんなアホなことがあるか!そんな不人情なことがなんで出来るんじゃあ!っちゅうてな、

ムチャクチャ怒って暴れてさ、

そいでひとりでそのおっさんを引き取ってきて。
そのおっさんがさ、結局は亡くなってしもたんじゃけど…、
ほんまに、亡くなるまで面倒ちゃあんとみて見送ったんじゃ。

俺な、俺のおとん、尊敬しとる。

あの時からおとんの息子に生まれてきて、ホントに良かったって…思っとる。

うちのおとんこそは、最高の男じゃって思うとるんじゃ。

俺はな〜、こう見えてもなあ〜、

稀代の不良と深窓の姫君の間に生まれた、幸運と愛と幸せの結晶なんじゃ〜!』

…聞いていたわたしの、m本君からは見えないほうの左の目だけから、

ポロッと流れだしたものがある。 わ、何?
左の頬がひどく熱い気がして、

わたし、そっと席をはずして トイレに入って
手洗い場の鏡をみた。

涙、だった。

わたしの左の瞳からだけ、次から次へと涙が落ちる…。

なんで???
なんでこんなことに
なってるの、わたし。

と思うわたしの向こうから 呻くわたしの声がした、

「…いいな、…いいな。松本くんは。

…いいな、お父さんをあんなに好きで。
自分のこと、あんなに好きで…。

…だけど、わたしだって。

わたしにだって本当は
大好きなひと。

自慢なわたしのひとがいる…。

y本のじいやんのことだったら…。
y本のお家のことだったら、わたしにだってなんぼでもいえる。

m本くんにも…負けやしないのに…。

じいやん…じぃやん。
それから、ばぁやん…。 ああ、石鹸の匂いのする
あのまっしろな割烹着。

病気をしたとは聞いたけど…。入院したとは聞いたけど…、

死んだことも知らせてもらえずに…、

わたしは
中学生をやってたさ。
お葬式があったことさえ知らないで…。

亡くなった日も知らないや、わたしにはわからない。

わたしのわたしの大事なじいやん!

…そう思ったとたん、乾いていた右側の目からもあとからあとから涙がながれて、気が付いたら
いつのまにか
わたしは走って家まで帰ってたんだ。

そうして、お父さんとお母さんが帰ってこないうちにと思って

お母さんのたんすの中の文箱を
跡が残らないように
息をつめて
全部、全部さぐって、

わたしは探し出したんだ。
取り戻したんだ。

最初で最後だった、
あのじいやんとばあやんからのわたしへの御手紙を…。

びりびりと、乱暴に破って開けられていた、

あの御手紙を!。

じいやんの名前は春一さんだった。ばあやんの名前はキヌエさんだった。
名前さえちゃんとは知らぬまま、会いたいと思いつづけたひとの名前と文字を、わたしは抱えて泣いて、泣いて、泣いて眠った…。

m本くんのしてくれたお父さんの話と、m本くんの自分への愛情宣言が、

まるで喉が焼け付くほど

うらやましくて
うらやましくて
ならなくなって

ずっと忘れようとしていたひとのこと、思い出したの…。


あの日、偶然
m本くんのしてくれた、

お父さんと親戚のおじさんの…そのお話を

ほんとに偶然聞いたから。そのおかげで…。